LC-FAODは、長鎖脂肪酸と呼ばれる特定の脂肪を
うまくエネルギーに変換できない、
遺伝性のまれな病気です。
いくつかのタイプがあり、症状や特徴はそれぞれ少しずつ異なります。まずはご自身のタイプを知ることが、病気への理解を深める第一歩となります。
原因
CPT1Aという遺伝子の変異により、
長鎖脂肪酸が細胞内のミトコンドリアに運ばれず、エネルギー源として利用できなくなります。
発症の頻度(推定)
主な症状
✓生後~18カ月頃にみられる症状
肝臓の機能の障害、低ケトン性低血糖症
(ケトン体が少ない状態で起こる低血糖)
原因
CPT2という遺伝子の変異により、
長鎖脂肪酸が細胞内のミトコンドリアに運ばれず、エネルギー源として利用できなくなります。
発症の頻度(推定)
主な症状
✓新生児・乳児期にみられる症状
低ケトン性低血糖症、心筋のダメージ
✓思春期・青年期にみられる症状
筋肉の細胞が繰り返しダメージを受ける状態
欠損症 1,2)
原因
ACADVLという遺伝子の変異により、長鎖脂肪酸が
β酸化と呼ばれる仕組みで適切に分解されず、エネ
ルギー源として利用できなくなります。
発症の頻度(推定)
主な症状
✓年齢にかかわらず、全般的にみられる症状
心筋のダメージ
✓幼児期にみられる症状
低ケトン性低血糖症、 高アンモニア血症
✓ 青年期・成人期にみられる症状
筋肉の細胞が繰り返しダメージを受けることで、ミオグロビンという成分が尿に混ざり、腎障害を引き起こすことがあります。
原因
HADHA遺伝子とHADHB遺伝子の両方に変異があることで、脂肪の分解に必要なTFP複合体と呼ばれる仕組みに異常が生じます。その結果、長鎖脂肪酸がβ酸化と呼ばれる過程で適切に分解されず、エネル
ギー源として利用できなくなります。
発症の頻度(推定)
主な症状
✓年齢にかかわらず、全般的にみられる症状
重度の神経の障害、網膜の病気(眼の障害)
✓幼児期にみられる症状
LCHAD欠損症と似ていますが、より重症であることが多く、低ケトン性低血糖症や高アンモニア血症がみられます。
原因
HADHAという遺伝子の変異により、脂肪の分解に
必要な仕組みであるTFP複合体の一部がうまく機能
しなくなります。その結果、長鎖脂肪酸がβ酸化と呼
ばれる過程で適切に分解されず、エネルギー源とし
て利用できなくなります。
発症の頻度(推定)
主な症状
✓年齢にかかわらず、全般的にみられる症状
骨格筋の損傷(筋肉の分解を繰り返すかどうかに関係なく起こ
る)、神経の障害、網膜の病気(眼の障害)
✓幼児期にみられる症状
低ケトン性低血糖症、高アンモニア血症
✓青年期・成人期にみられる症状
筋肉の細胞が繰り返しダメージを受けることで、ミオグロビンという成分が尿に混ざり、腎障害を引き起こすことがあります。
- Vockley J. Am J Manag Care. 2020;26:S147–S154.
- Lindner M, et al. J Inherit Metab Dis.
2010;33(5):521–526.
